「刃造り一番 料達(りょうたつ)」の製造は10工程にわけることができます。 焼き入れ(熱処理)以外の工程では、それぞれ低温加工を施すための様々な工夫がこらされています。 また、4番の工程から7番の工程までは、古式日本刀の研ぎ工程を、比較のために右側に紹介しています。「古式日本刀工程」 と表示してある部分がそれにあたります。古式日本刀の研ぎには、砥石の種類だけで20種類以上を使用して作業をおこないますので、当社の製造工程が、完全に等しく古式日本刀製造技術と同じである、ということを示すものではありません。あくまでも対比ということでご覧ください。 古式日本刀の工程写真は、「古式日本刀創研師 細川俊彦氏」にご協力いただいて利光が撮影したものです。
細川俊彦さんのプロフィールはここをクリックしてください
1.焼き入れ(熱処理) 工程
・均一加熱、均一冷却、均一戻しの3原則を基本と考え、一本焼き入れ同様の治具をもちいておこないます ・焼入炉、焼戻炉ともに温度分布がおきないよう、炉内を撹拌しながらおこないます ・当社独自に設定したロックウェル硬度+-1度以内に仕上げます
2.内アール研 工程
・最も研削熱の発生する工程ですので、往復研削で片面に60秒以上かけておこないます(一般的には片道研削で片面20秒です) ・鋭刃をつくり、同時に再刃付け(研ぎなおし)をしやすくするために、切刃部を内アール形状に研削します
3.外アール研 工程
・しのぎ段を外アール形状に研削し、食材への入りをよくします ・同時に背抜きもおこない、重量バランスをとります ・この形状をつくることで、食材の切り離れがよくなります
4.太刀研 工程
・超低速断続研削(手研ぎ同様)にて荒刃をつけます ・上下砥石の外アール部分、内アール部分を利用して研削するので、流線形はくずれません ・研削面が広いために、切刃部の場もつくります ・この工程により、刃の厚みが約0.3mmになります。これ以降の薄刃部分への作業で一般的な回転連続研削をすると、ハガネの心部まで「なまる」危険があります
5.小刃付け 工程
・超低速断続研削(手研ぎ同様)に#1,000手研砥石で小刃をつけます
6.二番仕上 工程
・水中で超低速断続研磨をおこないます ・ハガネ部分を#4,000に研ぎ上げ、サビにくくします ・研ぎ目が#4,000になるため、ハガネが欠けにくくなります
7.刃線造り 工程
・刃の強度をつくるために最終の刃線造りをします ・切れ味を長期間持続させるために#4,000の手研砥石を使います
8.面部上研 工程
・厚みのある面部のみ乾式研磨します ・研磨熱を少なくするために、10mmごとに溝の入った羽布をつかいます ・切刃部には冷却カバーを装着して作業をおこないます
9.柄付 工程
・洗うことのできない素材と素材の接合面に銅を入れ、高い抗菌力をもたせます
10.手入・検品 工程
・一本いっぽんていねいに検品します。この包丁がお客さまのもとへと出荷されます
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