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「真の包丁」への挑戦
なによりもまず切れること。そして研ぎやすさ、耐久性。
包丁に要求されるさまざまな条件を満たす「真の包丁」を造るには、従来の工法、製産技術では難しかった以下のポイントを解決することが必要でした。
1.適正な熱処理(焼き入れ・焼き戻し)を一本いっぽん、むらなく施すこと
一本いっぽんに焼き入れをおこなっていては製産数の限界が低い
※包丁一本の価格が何十万にもなってしまう
金属が焼けるほどの高温状態を、焼きムラがでないように管理
※温度計を使用しても、高温の計測は大きな誤差が出る
※焼けた鋼材の色を見て判断する伝統的な手法では誤差が大きすぎる
焼き入れ炉の中の「熱源部」と、そこから離れた場所の温度差が大きい
※焼き入れ炉の内部ですら、すでに温度差(焼きムラの元)がある
2.熱処理により誕生したハガネ(鋼)がなまらないように刃付けをすること
(焼き戻し温度200〜220度以上に研削熱、研磨熱をかけず、低温研削、低温研磨をおこなうこと)
硬くて強いハガネを研磨するときには、従来の工法では高温が発生する
※これまでの研削機械、研磨機などが使用できない
※余分な熱をかけることで、どんどんハガネがなまってしまう
研削、研磨しやすい柔らかいハガネでは、包丁として良いものができない
職人芸の機械が生む 刃造り一番
装飾用ではない日本刀の価格が数十万円〜数百万円もするのはご存じでしょうか?
ハガネを活かすために日本古来の製産手法を使えば、非常に長い製作期間がかかります。また、勘や推測、経験によって進められる製法では、出来上がりの品質に大きなバラツキが出てしまいます。出来の良い刀ができるまで、何本でも造り続ける、、、「一振りの名刀を生み出す」ということは、同時に「何十振り、何百振りの
"名刀になれなかった刀" を造る」ということでもあるのです。日本刀に高い価格がつくのはそのためです。
包丁も同様です。これまでの道具、これまでの製産技術、これまでの生産手法に頼って「真の包丁」を造ろうとしたならば、生産効率があまりにも悪いために包丁一本の価格が何十万円にもなってしまいます。日本古来の製法からは、たしかに手作業ならではの「奇跡の名品」が生まれるかもしれません。しかし、「最低のなまくら包丁」も同時に生まれます。生産効率の悪さと品質のばらつき、包丁をつくるにあたって、たいへん大きな障害です。
そのため一般的な包丁メーカーでは、市販されている高速研削機械、高速研磨機械を使い、品質よりも生産性やバラツキの少なさを重視した大量生産をおこなっています。それによって、品質はほどほどでも価格は安い、という包丁が出来上がり、広く販売されているのが現状です。
「安価で、かつ品質の優れた包丁を造りたい」その思いから、当社では上記のような様々な問題を入念に調査、研究しました。その結果、15年の歳月をかけて問題を解決するための独自技術の開発に成功し、製産工程に取り入れることで、これまでにない「職人芸の機械」による製造ラインを造りだしました。
「職人芸の機械」とはなんともおおげさに聞こえるかもしれません。しかし、
・手作業で造った何千本もの包丁のなかで、ほんの数本だけに見られる「最良級の手仕事のわざ」。これを、すべての包丁に均一にほどこすこと。
・およそ人間の能力では遠くおよばない緻密な仕上げ精度を、すべての包丁に均一にたもつこと。
上記のようなことがらを実現した、手仕事を超える精度の当社の生産機械を、私どもは誇りをもって「職人芸の機械」と呼んでおります。
この「職人芸の機械」により、安価であり、品質も優れた「真の包丁」を提供できるようになったのです。
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