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 シリーズ再版決定にあたってのご挨拶

※2004年4月8日から同年5月一杯にかけて、お試し用の特別販売として限定生産した「いぶき」包丁でしたが、お客さまのご要望にお応えする形で翌月再生産・再販売が決定いたしました。その際に当社よりお客さまあてに掲載いたしましたご挨拶の文書です

 【いぶき】シリーズの販売継続について、たくさんのご要望をいただきました。奥様へ贈られた【いぶき】をお母さまにも、というS様。大切なご友人の結婚祝に実用品を、というN様。お小遣いでお母さまの誕生祝いに、というH様。すべてのお客さまのお名前をここに挙げることはできませんが、皆様よりたくさんのご要望とご感想をいただき、深く感謝しております。

 2004年の5月に、期間・数量を限定して販売いたしました【いぶき】は、当社の包丁をお気軽にお試しいただけるように、私ども包丁職人からお客さまへの直接販売ならではの価格を設定させていただきました。しかし、この製品は「安価」なことだけが特長ではございません。

 【いぶき】は、当社にとって記念碑的な包丁です。私ども 株式会社 利光(りこう) が「真の包丁をつくりだす」という目標を掲げた頃は、明けても暮れても技術研究、素材研究、試行錯誤の日々が続いておりました。長い期間をへて、毎日毎日わずかづつ積み上げていった成果がようやく実を結んだ「真の包丁の第一作目」が、この【いぶき】の原形となる包丁でした。

 【いぶき】は、そんな記念すべき初号製造品の完全復刻版となっております。いわば当社の基礎であり、核となっている包丁です。【いぶき】に盛り込んだ技術は、当社の看板包丁である「刃造り一番 料達(りょうたつ)」シリーズにもそのまま活かされております。

 【いぶき】は、価格も当時のままとさせていただいております。そのため、大量に製造することができませんし、一般的な包丁とまったく同じ鋼材を使用しております。しかし、【いぶき】の名前には、「私ども包丁職人の心意気を感じていただきたい」という願いをこめております。丁寧に、しっかり、造らさせていただいております。一般的な鋼材であっても、ハガネを殺さないように手を掛けて造れば、ここまでの切れ味を出すことができるのだ、という私どもの信条の結晶です。

 【いぶき】再版にあたりまして、お客さまよりいただいたご要望に応えるべく、ああでもない、こうでもない、と皆で頭をひねって知恵を出し合いました。また、製造ラインのわずかな空き時間を使って、数本づつではありますが【いぶき】を造りはじめてもおります。製造ができた分だけを、限定で販売する、という形ではございますが、【いぶき】を継続販売させていただきますので、皆様ますますのご愛顧を、ぜひともよろしくお願いいたします。

  末筆となりましたが、こうして包丁造りの原点をあらためて教えてくださいました皆様、包丁が人から人へと贈られる時の喜びや嬉しさを教えてくださいました皆様、本当にありがとうございます。

2004年 株式会社利光 職人一同より

 

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